2010年10月28日

【CNET Japan】「Office 365」の多様なオプション--対グーグルを見据えたMSのサブスクリプション戦略

「Office 365」の多様なオプション--対グーグルを見据えたMSのサブスクリプション戦略

 サンフランシスコ発--Microsoftの新製品「Office 365」の365という数字は、それだけのバージョンがあるということではないのかもしれないが、この新しいサブスクリプション型Officeスイートに多くのさまざまなオプションがあるのは確かだ。

 従業員25人以下の小規模企業の場合は最もシンプルで、従業員1人当たり月額6ドルで利用できるオプションがある。このオプションには「Office Web Apps」と、ホスト型の「Exchange」と「SharePoint」が含まれている。それよりも規模の大きい企業は、従業員1人当たりの1カ月の利用料が2ドル〜27ドルの製品から選択することができる。2ドルのオプションの場合、ホスト型電子メールを利用できる。一方、月額4ドルのオプションだと、それに加えてSharePointも利用可能だ。
 6ドルの小規模企業向けプランと同等のバージョンを、さらに規模が大きな企業で利用する場合は、従業員1人当たり月額16ドルが必要になる。従来型のデスクトップ版Officeスイートと、機能を絞ったOffice Web Appsが含まれるオプションは、最も安いもので従業員1人当たり1カ月24ドルだ。

 デスクトップ版Officeを含むオプションの場合、企業の従業員は自宅PCを含む最大5台のマシンに同スイートをインストールできる。このサービスでは、サブスクリプションが最新のものであることを確認するために、60日ごとにチェックを行う。最新のものでない場合、Officeは「機能限定」モードに移行する。基本的にこのモードでは、閲覧は可能だが編集を行うことができない。

 Microsoftは、この選択肢の多さが競合製品の「Google Docs」よりも優れている点の1つだと宣伝している。
 「この(市場)が『1つの製品で皆を満足させられる』ものだとは考えていない。この点がわれわれのアプローチの鍵となるものだ」。シニアバイスプレジデントのChris Capossela氏はインタビューでこのように述べた。例えばStarbucksの場合、PCの前に座らない店舗従業員には下位のバージョンを提供し、本社の従業員にはそれよりも上位のオプションを提供できるとCapossela氏は言う。
 「多様な製品を用意しておくことで、顧客が求める選択肢を実際に提供できることに気づいた。顧客は自社のさまざまな従業員に適したテクノロジを選ぶことができる」(Capossela氏)

一方Googleは、実際のところ2つの主要オプションを提供している。「Gmail」「Google Docs」の消費者向け無料版と、「Google Apps」として知られる有料版だ。Google Appsの料金は従業員1人当たり年間50ドル。両社ともに、教育市場と非営利市場向けのオプションも用意している。

 よかったのは、従業員たちは2011年まで、こうした無数のオプションに頭を悩ませる必要がないことかもしれない。Microsoftは2011年のある時期に完成版をリリースするとしているが、Capossela氏はそれ以上の詳細を明かすことを控えた。
 現在のところ、Office 365は限定ベータテストに参加予定の数千社の企業に対してのみ提供されている。Microsoftは2011年に同サービスの完成版をリリースする前に、このベータテストの規模を拡大する予定だ。しかし、Capossela氏によると、このベータテストは同社がOfficeや「Windows」の新版で実施するパブリックテストと比べると、はるかに規模の小さいものになるという。
 「サービスの運営はこれまでとは異なる分野だ。したがって、ベータテストはそれほど広範なものにはならないだろう。現時点で2000〜3000社から開始し、規模を拡大していく予定だ」(Capossela氏)

 ワシントン州シアトル郊外のウッジンビルにあるレストランHerbfarm Restaurantも、Office 365の初期の顧客になる予定だ。同社は既にホスト型Exchangeを使用して電子メールを処理している。Thomas Chambers氏は、客との関係の監督に加えてテクノロジ管理業務も担当しているが、ホスト型Exchangeへ移行したことで、顧客関係の業務により多くの時間を費やせるようになったという。

 Chambers氏の勤務時間のうち、レストランのテクノロジに関する仕事が4分の1か3分の1程度を占めるのが理想だが、ホスト型のExchangeへ移行する直前には、コンピュータ問題への対応が勤務時間の半分も占めていたと同氏は語る。
 「サーバが少し老朽化したことで、Exchangeサーバも動作が遅くなり始めていた。わたしは、そのExchangeサーバの管理にあまりにも多くの時間を費やすようになった。その作業がわたしの生活から時間を奪っていた」(Chambers氏)

 サブスクリプション型サービスへの移行はMicrosoftにとって非常に大きな賭けである。MicrosoftはこれまでOfficeとWindowsから多くの製品群を築き上げてきたが、いずれもサブスクリプションサービスとしては一般的に販売されていない。同社は「Equipt」で短期間の実験を行ったことがある。EquiptはOfficeとウイルス対策ソフトウェアを年間のサブスクリプションサービスとしてバンドルした消費者向け製品だ。MicrosoftはEquiptのローンチから1年も経たないうちに「Windows Live OneCare」の中止を決定し、Equiptの販売を終了した。Windows Live OneCareはEquiptを構成していた有料ウイルス対策プログラムである。

 少なくとも現時点では、Office 365にはWindows版のOfficeのみが含まれる予定だが、ウェブベースのアプリケーション群はPCと「Mac」の両方で動作する。
 「必ず『Office for Mac 2011』を顧客に提供するオプションの中に含めるつもりだ」とChambers氏は述べる。Microsoftは既に一定数以上のボリュームライセンス契約を締結している企業に対し、同製品のWindows版とMac版を選択できるオプションを提供している。このオプションはBoeingなどの企業が利用している。

 Officeをサブスクリプションベースで提供することにはリスクが伴うが、Capossela氏は、この戦略によって実際にはMicrosoftの利益が拡大する可能性もあると述べる。
 「Microsoftの中堅市場の顧客については、常にOfficeの最新版を利用しているわけではない。『x』年ごとにOfficeを購入しており、Officeを購入しない年は、われわれにコストが発生する」(Capossela氏)

 Microsoftはソフトウェア提供の料金を得る(同社の伝統的なビジネスモデル)だけでなく、そのソフトウェアの動作に必要なテクノロジリソースについても料金を請求することで、企業のテクノロジ予算をより多く手に入れようとしている。

 Microsoftは、「Business Productivity Online Suite(BPOS)」という長くて言いにくい別名で呼ばれていた、同社のホスト型ソフトウェアの名称も改めた。MicrosoftのチーフマーケティングストラテジストであるDavid Webster氏によると、名称にOfficeを含めることは、この製品にMicrosoftの旗艦ソフトウェアスイートが含まれていることを潜在顧客に知らせるために重要だったという。
 Webster氏は電話によるインタビューの中で、「優れた製品にふさわしい名前とは、人々がその価値を理解でき、その製品で何ができるかが分かるものだ。それはツイートや検索、発見が可能なものであり、これらはすべて今の時代の名称に必要な要素である」と語った。
posted by Office Mania at 10:47| Office全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 IT技術ブログ ソフトウェアへ
にほんブログ村

[PR]互換性No.1総合オフィスソフトはココ!

マイクロソフトパワーポイント互換・無料マイクロソフトワード互換・無料マイクロソフトエクセル互換・無料

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。